孤独は心理的に多くの問題を引き起こす危険性がある

あなたは孤独について考えたことはありますか?
「自分は大丈夫」「孤独には慣れている」なんて孤独を甘く見ていると、思わぬ問題が発生するかもしれません。

孤独というのは、心理的に非常に多くの問題を抱えています。
孤独感が高ければ高いほど、多くの問題を引き起こす可能性があるのです。

ストレスと孤独の関係性

人間の「寂しい」という感情は、脳が「肉体的な痛み」を感じる部分と同じ部位から生み出されます。
つまり、孤独を感じて寂しいと思うたびに、脳は肉体的に痛みを感じるのと同じストレスを受けるのです。

しかし、孤独な人はストレスを感じても、周りにSOSを出せません。
大きなストレスを自分一人で受け止め、さらに孤独感を募らせていくという悪循環が生まれます。

孤独な人は真面目な性格が多いですが、真面目な人が突然心が折れてしまうというのは、孤独によるストレスが積み重なった結果というケースがほとんどです。
人間が健全な生活を送るためにも、どこかで孤独を解消する必要があります。

孤独を解消するためにお酒を飲んだり、スポーツで発散しようとしたりする人を良く見かけますが、それは孤独の根本的な解消にはなりません。
代替えとなる何かに心の拠り所を探しているだけです。
孤独を解消するには、やっぱり「人」が必要なのです。

孤独は寿命にも影響する?

孤独が寿命に大きな影響を与えるというのは、臨床的にもデータで証明されています。
高齢者を対象にした他者とのコミュニケーションと孤独感の関連についての調査によると、他人との交流が多い人と少ない人では、明確な違いがありました。

一ヶ月の間にほとんど交流の無い人の死亡率は4.4%でしたが、毎日のように頻繁に誰かと交流している人の死亡率は、2.6%でした。
約半分近い差があり、孤独が寿命に影響するということが実証されています。

また、認知症の発生率でも、交流が少ない人の認知症率が2.5%なのに対して、毎日交流している人の認知症率は1.7%という結果が出ました。
孤独が脳に与えるストレスによって、寿命や脳の健康にも大きな影響を与えるのです。

ストレスは溜め込まずに発散することが大事

孤独感は、心だけでなく体にも多大な影響があります。
心身ともに健康に過ごすには、ストレスを溜めずに発散することが何より大切です。

人とのコミュニケーションを頻繁に行っている人は、自分の感情や悩みを誰かに受け止めてもらえます。
すると、心に安心感が生まれ、ストレスは下がっていくのです。

逆に、周囲の誰にも心を開けずにコミュニケーションが取れない人は、ストレスが溜まる一方で、どんどん悩みが深くなる悪循環です。
自殺をする人の多くは何らかの孤独に悩まされているため、孤独から受けるストレスをどうやって発散するかは、心地よく生きていくうえで大切な問題です。

無条件に肯定されることでストレスを解消しよう

心理療法のひとつに「ストローク」というものがあります。

ストロークとは、「人とのかかわりや接し方」を意味するものです。ストロークを得ることは、自分の存在を認めることに繋がります。
ストロークは、心の栄養のようなものです。
さらに、ストロークには条件付きのものと、無条件のものがあります。

条件付きのストロークというのは、何らかの条件をクリアしたときにのみ与えられるストロークのことです。
たとえば「新しい契約を取ってきたら上司に褒められた」というのは、条件付き肯定的ストロークの一種です。
新しい契約を取ってきたという条件がなければ、褒めてもらえません。

それに対して無条件ストロークは、あなたが何をしても、どんな人であってもありのままを受け入れて肯定してくれることを指します。
無条件で相手に認められるというのは、孤独を解消する最大の薬です。

自分を無条件で受け入れてくれる存在を見つけるのが、ストレス解消に繋がります。
キャバ嬢は基本的に無条件で相手のことを認めてくれるので、ある意味孤独を解消するセラピーのようなものなのです。